データ活用事業の取り組みにおいて、なぜアジャイルプロセスが必要なのか?

  • 2021年2月12日

こんにちは

セカンドセレクションの野崎です。DXとしてのデータ活用テクノロジー、特に機械学習を中心に取り組んでいる2年目の社員です。

SSが取り組む「データ活用事業について」は今回のブログで最後になります。

  • 第1回では、3層構造というコンセプトで、弊社が何故データ活用に力をいれていくかをご紹介しました。
  • 第2回では、データが無い、不足しているという現場課題に注目し、社内に眠る記録からデータを生み出し、情報化することで価値を生み出すプロセスをご紹介しました。

今回は、弊社のデータ活用の取り組みにおいて、「アジャイルプロセス」についてご紹介したいと思います。

アジャイルとは

アジャイル(agileという単語の意味には「素早い」「機敏な」。加えて、「頭の回転が早い」というニュアンスが含まれています。

アジャイルは、現在、システムやソフトウェア開発において主流になっている開発手法の1つです。開発工程を機能単位の小さいサイクルで繰り返すのが最大の特徴です。

従来の計画重視型開発、ウォーターフォール型開発の場合、初めにプロジェクトの要件定義や設計を細部まで煮詰めてから1度の大きなサイクルで開発を進めるので、リリース時にすべての要求をクリアしていることが求められます。俗に言う一発勝負です。

現在では、セカンドセレクションでも、システム開発においてこのウォーターフォール型での開発が大半を占めています。一方で、アジャイルでは、イテレーション(反復)という考え方で、機能分割した開発単位で開発を進めながら順次つなげて行くことで、全体の開発を完了させていきます。

「プロジェクトに変化はつきもの」という前提で柔軟に対応しながら進められるため、仕様変更に強く、プロダクトの生産性(投資対効果)を最大化することに重点を置いた開発手法です。

弊社では、データ活用にこの「アジャイル」という手法を取り入れる取り組みをしております。

アジャイルを行う目的

データ活用にアジャイルプロセスを取り入れるメリットを説明します。

いくつか上げてみますと

  • 大きな失敗や損失を未然に防げる
  • 関係者を巻き込みながら漸進的に推進できるので理解が得られやすい
  • 途中下車しながら経過をレビュー・報告し、軌道修正がかけられるので、最適な成果につなげられる
  • 丸投げ、丸受けのような開発ではなく、開発側・クライアント側が協力しながら推進できるため、納得できる開発ができる。弊社が言う「寄り添い」開発です。

など、沢山のメリットが上げられます。

弊社が一番強調したいのは、データ活用には従来のIT開発には無い“やってみないとわからない”という欠点があるということです。

最初に計画し、一気に進め、結論まで進んでから、「あれ?思っていたValueに結びついていない。」という結果に陥りがちなデータ活用の欠点を防ぐには、アジャイルを使わないとできないと言うことです。

「データ活用による利益への貢献」という企業側の期待がある一方で、「最終的には利益に貢献するかはわからない」では、経営者の理解は得られません。そのためアジャイルでデータ活用を進める必要があるのです。

 データ活用事業はValueを生み出さないと意味がありません。Valueを生み出す手法としてアジャイルが最適であるという点をもう少し説明致します。

企業にとってのValueを簡単に整理すると

  • 企業の現場課題を解決できる答え
  • 新たな商品やサービスを生み出すヒント
  • 経営方針を決める知見や知識

ではないでしょうか。

このValueをデータ活用で生み出すプロセスを簡単に考えてみます。

  • 企業様との情報共有により、課題や思いから何を解決しないといけないかの仮説設定
  • その仮説を検証するために試験的に実施しながら軌道修正の繰り返し
  • パイロットで検証された結果により規模を拡大して、本番検証
  • 検証された結果から原因や根拠を発見し、課題解決のアクションにつなげる

このように、明らかに小さな単位で検証を繰り返しながら進めることになります。

つまりアジャイルでしか、答えはみつけられないということです。

 SSのデータ活用とアジャイル

データ活用によりValueを生み出すにはアジャイルが必須ということをご理解頂けたでしょうか。

改めてSSでのデータ活用の実践方法を説明します。

  1. チーム編成
    事業変革担当者、アナリスト・AI技術者でアジャイルチームを組み、プロジェクトの目的を定めます。アジャイルでは変更を想定しているとはいえ、最終的な目的を定めるのは重要です。このフェーズでは、入念なヒアリングが重要となります。ここで言う、事業変革担当者はお客様、アナリスト・AI技術者はSSです。
  2. 記録クレンジング
    課題解決のために必要となる記録を集め、データとして扱える状態にしていきます。記録からデータを作り上げていくのは、弊社の特徴の1つです。弊社ではこの「データ化」というプロセスを重要視していて、この段階で企業様の実態や課題をしっかりと把握したうえで、目的にあったデータを作ります。間違った結果を導き出したり、意味のない改善に繋がることを避けます。
  3. 情報クレンジング
    集まったデータを統計解析、機械学習を用いて課題解決の為の情報化を行います。ここでは、試行錯誤を繰り返し、課題解決やアイデア創出のためのヒントを探します。
  4. 価値クレンジング
    情報化までくれば、課題の原因や解決のヒントが見えるので、企業様と一緒に具体的な行動やアクションの検討に入ります。これは企業様が主体で行う活動にはなりますが、我々もその検討に寄り添い、都度分析や解析を行います。

SSのデータ活用ソリューションでは、1⇒2⇒3⇒4のプロセスをアジャイルで仮説と検証を繰り返しながら行い、真の課題解決を行っていきます。

今回はSSのデータ活用の取り組み方の「アジャイルプロセス」についてご説明しました。難しい内容ではありますが、実際に取り組みのイメージを持っていただけると幸いです。より詳しい取り組み内容については第2回をご参照ください。

SSは皆様方のお悩みや課題について、スタートから寄り添い、よりよい結果を出せるようにどんな内容でもご相談に応じさせて頂きますので、弊社まで是非お問い合わせ下さい。

お待ちしております。

 

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